USBシリアル変換付きESP-WROOM-02開発ボード比較
ランニングエレクトロニクスさんとスイッチサイエンスさんの2社から、ほぼ同タイミングで、USBシリアル変換付きのESP-WROOM-02開発ボードが発売された。
両方とも買ってみたので、比較をしてみたい。
その前に、これまで僕が一番良く使っていたのが、CEREVOさんのこちら。
CEREVOさんのボードの良い所は、モード切り替えのジャンパ用のピンホールが用意されていること。ファーム書き換えとかを頻繁にやる(ArduinoIDEからの開発をしている人など)は、比較的便利なボードとなっている。
また、秋月さんのこちらも別の観点で使い勝手が良い。
ESP-WROOM-02ははばが広いので、変換ボードをつけてブレッドボードに挿すと外側それぞれ1列しか使えないのだが、秋月さんのはブレッドボードを自由に使えるようなレイアウトになっている。
これらの製品はUSBシリアル変換を別途用意してファームの書き換えなどをする必要があり、それでなくともブレッドボード上で幅いっぱいで立て込んでいるのに、ファーム書き換えのための線も生やさなくちゃいけないとかで、面倒だった。
その点、今回出てきたUSBシリアル変換も搭載したボードは、MicroUSBのケーブルでPCに直接つないでArduinoIDEで開発ができるので、とても使い勝手が良い。
開発中はこのボードでやって、開発終わったら小さく実装できる他のボードなどを使うといった使い方もいいと思う。
まず発売になった、ランニングエレクトロニクスさんとスイッチサイエンスさんの2社のボードを早速購入してみた。
スペック上の比較をすると以下の表のようになる。
いや、まあ、上にある写真の通り、大きさもほとんど同じだし、スペック的にはほぼ同じだよね、というくらい似てるんだけど、違いは、ランニングエレクトロニクスさんの方が少しお高いこと、モード切替がボタンかスライドスイッチか、動作確認などができるLEDが積まれているか、ピン数など。
違いのうち、モード変更に関しては、個人的にはスライドスイッチの方がぱっと見てわかりやすい。ただし、スイッチサイエンスさんのボード、モードを切り替えなくてもArduinoIDEから書き換えできてしまっている気がするのでそれならそっちのほうが便利とも言える。
LEDについては、付いていると便利、だけど、必須かと言われるとそこまででもないかな、と。ただし、これが開発のためのボードだとすると、TX/RXのLEDなどが付いているのはありがたい。さらに欲を言えば13番ピンに繋がるLEDが搭載されてたりするとArduinoライクで嬉しかったかもしれない。(それはそれで邪魔だけど)
さて、この2枚のボードの違いで唯一気をつけなければないところが、もう一つの違いピン数に関することから起因しているんじゃないかというところなんだけど、まずはこのスイッチサイエンスさんのボードの裏面の写真を見て欲しい。
ピンによって文字が上下逆さまになってたりするのはなんでだ!とか思ったりするけど、とりあえず、追加されたピンは両側一番下の5VならびにVinのピン。5VはUSBからの電力を使っている場合は5V、Vinから入力(3.7~6V)がある場合、そのままの電圧が出力されるようだが、これ取れるのは地味にうれしいし、Vinがあるのもいい。
ただ、よく見て欲しいのは写真左側のピン配列。これ、元のESP-WROOM-02とは違っている。本来はRESETの下のIO5のその下にGNDが来ているのだけれど、そのGNDは下から2番めに移動してしまっている。代わりに1つずつ上に詰まった並びになっている。
おそらく、5VとGNDを隣り合わせにしたかったからだと思うのだけれど、このピンの並びの非互換があるので、このスイッチサイエンスさんのボードを使って開発して、他のボードに置き換える、というような使い方を想定する場合は気をつけなければならない。
ただ本当に、USBシリアル変換が乗ったことで開発が一気に便利になった気がする。とりあえず、どちらもESP-WROOM-02の入門にはうってつけであることは間違いない。さて、これで動かすようにV-SidoのArduinoライブラリ書くか。